社内報のWeb化で何が変わる?紙とデジタルの比較と移行ステップ

テレワークの普及、ペーパーレス化の推進、グループ会社への情報共有——。社内報を取り巻く環境は大きく変わってきています。さまざまな環境変化の中で、社内報のWeb化を検討されるご担当者さまもいらっしゃるのではないでしょうか。
「そろそろWeb化を検討したいが、紙をやめていいのか不安」「移行の手間がかかりそうで踏み出せない」。そんなご担当者さまの疑問にお答えします。
なぜ今、社内報のWeb化が注目されているのか
社内報は長年、企業と従業員をつなぐ重要なインナーコミュニケーションツールとして機能してきました。しかし近年、働き方や社会環境の変化により、従来の紙媒体だけでは対応しきれない場面が増えています。Web社内報が注目される背景には、主に3つのトレンドがあります。
1)テレワーク・多拠点化の定着
コロナ禍を機に急速に普及したテレワークは、今や多くの企業で定着した働き方となっていますが、紙の社内報においては配付の難しさなどの課題が顕在化しました。オフィスで顔を合わせる機会が減った分、社員同士のつながりや会社への帰属意識を維持するためにも新しいコミュニケーションの重要性が増しています。
2)ペーパーレス・CSR対応
カーボンニュートラルへの関心が高まる中、企業の環境配慮施策の一つとしてペーパーレス化を推進する動きが加速しています。社内報の印刷・製本・配送にかかるコストや環境負荷を削減する手段として、Web化は有効な選択肢のひとつです。
3)情報のスピード感
変化の激しいビジネス環境では、経営方針の変更や重要なお知らせをグループ全体へタイムリーに届けることが求められます。社員の手に届くまでに、印刷・配送などのリードタイムがある紙の社内報では、情報の鮮度を保つことが難しくなっています。
紙の社内報とWeb社内報:徹底比較
紙とWebにはそれぞれ異なる特性があります。どちらが優れているかではなく、自社の課題や従業員の環境に合わせて最適な手段を選ぶことが重要です。以下の11項目で比較してみましょう。
比較項目 | 紙の社内報 | Web社内報 |
|---|---|---|
即時性 | 発行サイクルに依存(年間4~12回など) | リアルタイムで更新・配信可能 |
媒体の特性 | プッシュ型媒体。手元に冊子が届くので、目に留まりやすい | プル型媒体。自分で情報にアクセスする必要がある |
到達度 | インターネット環境のない社員にも届き、ご家庭でも見ていただきやすい | インターネット環境があれば原則閲覧可能。社内ネットワークなどに限定する場合あり |
表現方法 | デザインの自由度や一覧性は高い。テキスト・写真・図などアナログコンテンツに限定 | レイアウト自由度は低い。動画・音声・アンケート実施などのデジタルコンテンツを掲載可能 |
効果測定 | アンケートなどで測定。リアルタイムな計測は困難 | アクセス解析で閲覧数・人気記事を可視化 |
浸透度 | レイアウトの自由度が高くビジュアル的に伝えやすい。長文でも忌避感が少なく、没入感が高い | 記事デザインが単調になりがち。長文は忌避感が高まるため、改行やスペースなど工夫する必要あり |
コスト | 制作・印刷・製本・配送費などが毎回発生 | 初期構築費用とランニング費用が発生するのが一般的 |
保存性 | 保存性は比較的高い。管理方法や場所を検討する必要あり | アーカイブ期間やデータの保存方法などを検討する必要あり |
検索性 | 紙媒体のため検索性は低い | キーワード検索で任意の記事を確認しやすい |
双方向性 | 一方通行の情報発信 | いいね!やコメントで読者の参加感を醸成 |
環境負荷 | 紙・インクなどの材料や輸送などでの環境負荷に懸念 | ペーパーレスで環境負荷軽減に貢献 |
このように、紙とWebそれぞれにメリット・デメリットが存在します。Web化を検討する際は、紙のメリットとデジタルの強みを比較した上でいずれかを選択するか、両者を組み合わせるかを考えることが大切です。
こんな課題があればWeb化を検討するサイン
以下のチェックリストで、自社の現状を確認してみてください。
□ テレワーク社員や拠点が増え、紙の配付が負担になっている
□ 発行から手元に届くまでのタイムラグを解消し、もっとタイムリーに情報を発信したい
□ 社内報が読まれているのか、効果がわかりづらい
□ 印刷・製本・配送コストを削減したい
□ 動画など、デジタルならではのコンテンツを届けたい
□ ペーパーレス化への対応を求められている
□ 社員がリアクション(コメント・いいね)できる仕組みにしたい
□ 冊子の廃棄などに課題があり、情報セキュリティを見直したい
3つ以上当てはまる場合は、Web化を本格的に検討するタイミングです。
特に「タイムラグが発生する」という課題は、紙の社内報が抱える根本的な問題です。紙の社内報では、校了後に印刷・製本工程はもちろん、配送が発生します。Web社内報は校了後すぐに情報を公開でき、拠点間で到達スピードに差が出ることもありません。
また、どれだけ丁寧に作り込んでも、読まれているかどうかがわからなければ改善のしようがありません。Web社内報ではアクセス解析によって「いつ・誰が・どの記事を・どのくらい読んだか」を把握でき、データに基づいたコンテンツ改善が可能になります。
Web社内報への移行ステップ

Web社内報への移行は、準備なく始めると運用が定着しないリスクがあります。以下の5つのステップで、計画的に進めましょう。
STEP 1|現状整理と目的の明確化(目安:〜1ヶ月)
まず、現在の社内報が抱える課題と、Web化して何を実現したいのかを明確にします。「コストを削減したい」「テレワーク社員にも届けたい」「読まれているか把握したい」など、目的によって必要な機能や運用体制が変わります。また、全社員のPC・スマホ保有状況の確認や、紙との併用が必要かどうかも検討しておきましょう。
- 現在の社内報の課題を洗い出す(配付範囲・更新頻度・コスト・効果測定)
- Web化の目的・KPIを設定する
- 閲覧環境を確認する(スマホ・PCの保有状況やネットワークの状況)
- 紙の社内報や別媒体での発信の要不要を検討する
STEP 2|運用体制・コンテンツ設計(目安:〜1ヶ月)
システムの検討をする前に、運用体制やコンテンツの大枠などを決めておくことが重要です。「誰が・何を・どのくらいの頻度で」発信するかによって、Web社内報の規模や求める機能なども変わるため、事前に検討しておくと、スタート後の齟齬を少なくすることができます。また、Web化しても紙の社内報と同様に年間の企画テーマや連載コンテンツの方向性をあらかじめ設計しておくことが大切です。Web社内報は一般的に発信頻度が高くなるため、運用開始後に記事のテーマに悩む、などのリスクを防ぐことが可能です。
- 担当者・承認フローを決める
- 更新頻度・コンテンツの方向性を検討する
- 年間企画の骨格を作る
- 外部サポートの活用範囲を決める(取材・撮影・記事制作など)
STEP 3|システム選定(目安:1ヶ月)
Web社内報のシステムには、大きく「スクラッチ開発」と「パッケージ型」の2種類があります。スクラッチ開発は一からシステムを構築することで、デザインやシステムの自由度が高い反面、開発期間が6ヶ月〜1年程度かかり、コストも大きくなります。一方、パッケージ型は基本的な機能が標準搭載されており、短期間でのリリースが可能。また、スクラッチ開発に比べると自由度は下がりますが、カスタマイズにも対応しています。どちらも初期の構築費用がかかるため、自社に本当に必要なシステムはどういったものかをしっかりと見極め、選定することが重要です。
- スクラッチ開発とパッケージ型を比較検討する
- 必要な機能や仕様を整理する(セキュリティ、基本機能、いいね、コメント・動画、アクセス解析など)
- 各システムの機能や特徴、コストなどを比較検討する
- 採用するシステム・ベンダーを決定する
STEP 4|システム構築・コンテンツ準備(目安:1〜3ヶ月)
制作がスタートすると、まずはベンダーとの要件定義や仕様検討を行います。また、システム構築がスタートしてからも、定期ミーティングの機会などを設け、ベンダーとの進捗や細かな仕様、デザインなどの確認、認識のすり合わせなどを密に行うことが重要です。また、STEP 2で決めたコンテンツの方向性を具体化して考えたり、更新スケジュールを検討したりするなど、実際のWeb社内報運用への準備を進めましょう。
- ベンダーと要件定義・仕様検討を進める
- デザイン・ブランドトーンの要件を整理する
- 定期ミーティングで各自の進捗などを確認する
- コンテンツや企画を具体化する
- コンテンツ全体の更新スケジュールを準備する
STEP 5|テスト運用・社内周知(目安:〜1ヶ月)
システムが完成したら、テスト環境での確認を行いましょう。当初の仕様や要件と齟齬がないか、不具合が発生していないかなどを確認します。また、操作マニュアルや操作勉強会などを参考にしながら、実際に記事の作成や投稿をしてみることが重要です。操作方法に慣れることができますし、1件も記事掲載がない状態での公開を防げます。事前に公開しておく場合は、十数記事程度は掲載しておくことが望ましいです。
また、メール通知や回覧など、新着記事をアナウンスする仕組みを整えておくことも重要です。
- 操作マニュアルや操作勉強会を踏まえて、操作方法を確認する
- 記事を作成、投稿する
- 社員への周知・利用促進の施策を検討する
STEP 6|本格運用・効果測定(運用開始後〜)
原則コンスタントな更新が望ましいとされており、公開後も週1回以上などの定期的な情報発信をすることが重要です。事前に準備した更新スケジュールに基づき、計画的に制作を進めましょう。また、本格的に運用が始まったら、アクセス解析を定期的に確認し、「どの記事が読まれているか」「どのタイミングでアクセスが多いか」を把握することも大切です。データをもとにコンテンツを改善し、読まれる社内報へとブラッシュアップしていくのが理想的です。
- スケジュールに基づき、記事を制作・公開する
- アクセス解析で閲覧状況を定期確認する
- 状況に基づきコンテンツを改善する
Web社内報で実現できること(まとめ)
Web社内報への移行は、単なる「デジタル化」ではありません。社内コミュニケーションのあり方を変える取り組みの一つです。
- 全社員にリアルタイムで情報を届けられる:各拠点やテレワーク・出張中、グループ会社、海外拠点にも、発行と同時に情報が届く
- リアクション機能で社員の参加感が高まる:閲覧だけでなく社員側もアクションできることで、双方向のコミュニケーションツールが実現できる
- アクセス解析で継続的に改善できる:リアルタイムかつ複合的な閲覧データに基づいたコンテンツ改善が可能になる
- デジタルならではのコンテンツが提供できる:動画コンテンツの配信やサイト上でのアンケート実施など、紙では実現できないコンテンツが発信できる
- ペーパーレス化にも貢献:印刷・配送コストの削減と環境負荷の低減を同時に実現できる
社内報は「作ること」がゴールではありません。「社員のモチベーションを向上する」「会社への理解と共感を深める」など、各社のインナーコミュニケーションにおける目的の達成が最終的なゴールです。Web化はその目的を達成するための、強力な手段となります。
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